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    3. 暴れん坊力士!!松太郎

    暴れん坊力士!!松太郎

    暴れん坊力士!!松太郎
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    作品情報
    『あしたのジョー』など、数々の名作漫画を紡ぎ出してきた、昭和を代表する天才漫画家・ちばてつや。 彼の代表作のひとつで、第23回「小学館漫画賞」を受賞した相撲ヒーロー漫画『のたり松太郎』が、連載終了から16年にしてテレビアニメ化されます! 同作は1973年8月から長きにわたり、『ビッグコミック』(小学館)で連載された超長編漫画。 人並み外れた怪力を持つ、天衣無縫で暴れん坊の大男・坂口松太郎が相撲部屋に入門し、一人前の力士へと成長しながら、「相撲」という人生を築いていく“相撲ヒーローもの”です。 しかも、この作品は通常のヒーローものとはひと味もふた味も違います。 というのも、主人公の松太郎は「頑張る」、「目指す」、「夢見る」といった少年漫画の主人公に付き物の言葉とは無縁の男! 相撲部屋に入った理由は“好きな人のそばにいるため”、相撲を辞めない理由は“友達ができたから”。 誰よりも強いから、敵もいません。しかも、何があろうと、驚くほどすぐに立ち直ります…。 そう、松太郎にとって、一番の敵はその気ままな性格。 そのため、彼は行く先々で何度もトラブルに見舞われてしまうのです。 のたりのたりと、いばらの相撲道を歩んでいく、ありえない主人公――彼を中心にこの春の改編でよみがえる破天荒な相撲アニメ『暴れん坊力士!!松太郎』は、相撲ファンや原作をリアルタイムで読んだ世代のみならず、次世代の若者たちの心にがぶり寄ることでしょう!

    エピソード

    • のたり松太郎

      のたり松太郎

      時は今より少し昔…、昭和の時代。長崎のとある廃坑街に、人並み外れた巨体を持つ一人の若者がいた。その青年、姓は坂口、名を松太郎という。のたりのたりと日がな一日遊び回って、誰が呼んだか、のたり松太郎! もう成人しているというのに留年を繰り返し、未だ中学生をやっているというフダツキの暴れん坊だ。今日も今日とて学校を勝手に早退し、ぶらり気ままに街を行く松太郎。そのうちに腹が減って家に帰ってみても、母は仕事でメシはナシ。仕方なく松太郎は、未だに石炭を掘って生計を立てている変わり者・西尾のじいさまの元へと向かうのだった。 西尾の弁当を勝手にたいらげ食休みしていると、炭坑の入り口に吊された缶鈴が鳴った。トロッコを引き上げてくれという西尾からの合図である。腕を鳴らし、さっそく巻き上げ装置に手をかける松太郎。渾身の力を込めて装置を回していく。ところがその時、巻き上げ機が重荷に耐えきれず、メキメキと音を立てて壊れてしまった! トロッコに繋がるロープを手にしていたため、体ごと引っ張られてしまう松太郎…! すわ一大事、しかし松太郎は見事に踏ん張ってみせると、なんとそのまま素手でトロッコを引き上げてしまうのだった。何ともすさまじい怪力である。 やがて採掘が終わり、松太郎は駄賃を条件に西尾を手伝うことに。西尾と共に、石炭を荷車に乗せて町へと向かう。これを売ってお金に換えるのだ。しかし荷車はすこぶる重く、さしもの松太郎もウンザリ気味。と、そこへトラックがやって来た。これはチャンス! 松太郎はわざと荷車を道の中央に停め、動けないと嘘をついた。そしてイラついたトラックが煽って来るや否や、すかさず運転手をとっちめて、その荷台に自分たちの石炭を載せるよう恫喝。無理矢理にトラックで町まで運ばせてしまうのだった。かくして無事に石炭を売り終え、夕食にする松太郎たち。二人とも酒を飲んでイ~イ気分! 食事を終えた松太郎は、酔っ払った勢いで、学校の女教師・南 令子へ会いに行く事を決める。勉強の大キライな松太郎が留年しながらも学校に通うのは、令子センセイがいるからであった。松太郎は令子にホレているのだ。先程のトラックの運転手を再びつかまえて、令子に会いに行くべく車を飛ばさせる松太郎。南家の軒先でクラクションを鳴らし、いったい何の騒ぎだと家から出てきた令子を強引にトラックへ乗せてしまう。憧れのセンセイとのドライブで、松太郎は夢見心地だ。しかし、ウットリした拍子に運転手を蹴っ飛ばしてしまい、トラックは暴走。そのまま銭湯へと突っ込み、松太郎と西尾は逮捕されてしまうのであった。

    • さらば中学校

      さらば中学校

      時は今より少し昔…、昭和の時代。長崎のとある廃坑街に、人並み外れた巨体を持つ一人の若者がいた。その青年、姓は坂口、名を松太郎という。のたりのたりと日がな一日遊び回って、誰が呼んだか、のたり松太郎! もう二十歳であるというのに留年を繰り返し、未だ中学生をやっているというフダツキの暴れん坊だ。しかし、今日の松太郎は何やら普段と違った様子。いつものだらしない格好ではなく、ビシッとスーツに身を包んでいた。それもそのはず、実は先日逮捕された一件で、なんと松太郎は中学校を退学になってしまったのだ。それでこれから、元・担任教師であった島田に付き添われ、町へ就職活動に向かおうというのである。 町へ向かうバスの中、松太郎は憧れの君、中学の美人教師・令子センセイに思いを馳せる。しかし、島田から告げられた現実は残酷であった。なんと令子は松太郎の逮捕に責任を感じて辞職し、故郷の実家に帰ってしまったというのだ。松太郎はショックのあまり茫然自失、令子の実家近くで就職すると妄言を吐き出す始末…。島田はそんな松太郎をなだめすかし、何とか就職の紹介を受けた運送会社へと連れて行くのであった。そしてさて、さっそく面接が始まった。ところがコレが驚くことに、先方の社長は、先日の逮捕劇で松太郎に脅されていたトラックの運転手であった! よほどの衝撃だったのだろう、社長は松太郎の顔を見るや否や、這々の体で逃げ出してしまった。こうなっては面接も何もあったものではない。松太郎と島田は、仕方なく運送会社を後にするのだった。しかし、その後も就職活動は一向に上手くいかなかった。というのも、松太郎が何かと文句を付けて嫌がるせいだ。そのワガママっぷりには島田もほとほと疲れ果て、遂には諦めてしまうのだった。ちょうどこの町へ巡業に来ている相撲でも見て、今日はもう帰るか。昼食を取りながら、そう提案する島田。しかし、松太郎はお気に召さない様子だ。男の裸なんぞを見て何が楽しいのかと、相撲を散々にこき下ろすのだった。 ところが、これが何とも間の悪い発言であった。松太郎らの席の近くに、ちょうど関取・巌の国(いわのくに)とその付き人が座っていたのだ。恐ろしい形相で立ち上がる巌の国たち。対し、ひるむどころか腕まくりして迎えようとする松太郎。島田は慌てて仲裁に入って平謝りだ。ひたすらに頭を下げて、なんとか巌の国らに許して貰うのだった。だが、巌の国が去り際に残していった言葉が、松太郎の怒りに火を付けた。巌の国の背中へ猛然と突進し、殴りかかっていく松太郎。しかし、その拳は綺麗に空を切った。代わりに返ってきたのは、巌の国の豪快な張り手一発! 見事にカウンターを食らって松太郎は吹き飛び、気を失ってノビてしまうのだった。

    • 松太郎、奮闘す

      松太郎、奮闘す

      二十歳になるまで留年していた中学校を、とうとう退学になってしまった松太郎。やむなく町へ就職活動に向かうが、粗雑な松太郎を雇ってくれる会社はどこにもなかった。そんな折、松太郎は巡業にやって来ていた関取・巌の国と悶着をおこし、ケンカになってしまう。怒りのまま、巌の国へと殴りかかっていく松太郎。ところがコレが綺麗にかわされ、代わりに返ってきたのは巌の国の豪快な張り手一発! 見事にカウンターを食らって松太郎は吹き飛び、気を失ってノビてしまうのだった。やがて意識を取り戻した頃には相手はもう居らず、松太郎は怒り心頭。やられっぱなしでおめおめ帰れるものかと、鬼の形相で巌の国の巡業先へと駆け出していく! やって来た巡業会場で、松太郎はファンと交流会を行っている巌の国を発見! 周りの制止を振り切って襲いかかった。これに困ったのは巌の国だ。衆人環視の中、一応は素人である松太郎にムキになるわけにもいかず、さりとて放置できる相手でもなく…。突進してくる松太郎から、ただ逃げ回る事しかできないでいた。ところが松太郎は、これをバカにされたと感じてしまって、更に頭に血が上ってしまう始末。仕方なく巌の国は、ワザと負けることによってケンカを終わらせようとするのだった。しかしもちろん、そんな茶番で松太郎の気が済むわけもなく。ちょっとした隙を突いて、逃げ回っていた巌の国へがっぷり四つに組み付いた! 組み付いた松太郎は、巨漢の巌の国を軽々と持ち上げ、そのまま投げ飛ばしてしまった。素人に投げられてしまったとあっては、関取の面目も丸つぶれ。とうとう本気になって松太郎へと対峙する巌の国。だが、驚くべき事に松太郎は見事な張り手で圧倒し、なんと巌の国を倒してしまうのだった。これには周囲で見ていた角界関係者もビックリ仰天。満足げに帰っていった松太郎の素性を調べ上げ、数日後には大挙して家までスカウトに押しかけるのであった。是非ともウチに、いやウチに。何とかして松太郎に入門してもらおうと、破格の待遇を提示してくる親方たち。 ところが、どれだけ好条件を並べられても、当の本人はどこ吹く風。そう、松太郎は相撲に全く興味がないのだ。とその時、親方の一人が、相撲部屋見学を兼ねて東京観光に来ないかと言い出した。そこでピーンと来た松太郎。実は東京・千歳町には、松太郎が惚れていた美人の元・教師、令子センセイの家があるのだ。東京に行けば、もしかしたら運命の再会を果たす事ができるかもしれない…!? これまでの無反応から一転、すっかりその気になってしまった松太郎。相撲部屋の住所を聞き比べ、令子センセイの家に一番近い親方の元へ入門する事をアッサリ決めてしまうのだった。

    • この胸のときめきを

      この胸のときめきを

      町へ巡業にやって来ていた関取・巌の国をコテンパンにしてしまった松太郎。その馬鹿力には、周囲で見ていた角界関係者もビックリ仰天。数日後には、松太郎の家にスカウトの行列が出来上がってしまうのだった。しかし、当の松太郎は相撲に全く興味がない様子…。とその時、親方の一人が、見学を兼ねて東京観光に来ないかと言い出した。そこでピンと来た松太郎。東京・千歳町には、松太郎が惚れていた美人の元・教師、令子センセイの家があるのだ。すっかり令子センセイに会いたくなってしまった松太郎は、これまでの無反応から一転。熱心に相撲部屋の住所を聞き比べ、令子センセイの家に一番近い『雷神部屋』へ入門する事を決めるのだった。 そして更に数日後。いよいよ上京の日がやって来た。雷神親方や兄弟子たちと共に列車に乗って、松太郎は一路東京へ! しかし道中の車内でも、その傍若無人は相変わらず。一般客の指定席へ勝手に陣取って、たしなめられても涼しい顔だ。更には他人の飲み物を奪って飲んだり、足を伸ばしてくつろぐために兄弟子を席から追いやったりと、やりたい放題。これにはさすがに雷神部屋の面々もムカッ腹であったが、軽率に怒鳴るような真似はしなかった。それどころか、松太郎にされるがまま…。というのも、松太郎は未だ客分の身。正式な入門が決まるまでは楽しい観光をさせてやろうと、そういう腹づもりなのだ。 さて兎にも角にも、無事に東京・雷神部屋へと到着した一行。さっそく雷神親方から、角界での礼儀と、新入りの心得を説かれる松太郎。しかし案の定、ロクに聞いちゃいない。続けて屋敷の中を案内されても、自分の個室がないとヘソを曲げる始末…。列車から続く松太郎の無礼な振る舞いには、いい加減、雷神親方も呆れてしまうばかり。お前はいったい何をしに東京へ来たのか。親方から問われ、ハッとする松太郎。そうだ、憧れの令子センセイに会うため、はるばる東京までやって来たのだ! 戸惑う親方の制止も聞かず、松太郎はそのまま踊るような足取りで、令子センセイの家へ行ってしまうのだった。 突然の訪問にも関わらず、令子センセイは松太郎を笑顔で迎えてくれた。かつての教え子が会いに来てくれた事を喜びながらも、いったいどうして松太郎が東京にいるのか尋ねる令子。しかし、これは松太郎には答えにくい質問であった。松太郎は相撲を恥ずかしいモノだと考えているのだ。ところが、口ごもりながらも事情を伝えてみると、意外なことに令子は大喜び! 実は令子は、勝負に真剣に取り組む男性、特に相撲取りをとても素敵に思っているのだ。その言葉を聞いて、俄然やる気が出てきた松太郎。門出を祝って注がれた杯を、涙ぐみながらも飲み干すのであった。

    • へたりと挫折と復活

      へたりと挫折と復活

      『雷神部屋』にスカウトされ、東京で相撲取りとなることを承諾した松太郎。しかし、もともと相撲を好きでなかった事もあって、上京初日からヤル気ゼロ…。だがそこで松太郎は、惚れていた女性・令子と再会。令子が力士を素敵に思っている事を知り、改めて相撲取りを目指すのであった。さて、そうしていよいよ始まった松太郎の相撲生活。ところが、あろうことか稽古初日からさっそく大寝坊。相部屋の仲間たちが起こそうとしても、まだ寝かせろと逆に怒鳴りつける始末。更には、騒ぎを聞きつけてやって来た兄弟子までぶん殴ってしまうのだった。 松太郎の傍若無人ぶりには、いい加減、周りの力士たちも怒り心頭。稽古で思い切りしごいてやろうと画策する。しかし、いざ稽古が始まってみると、松太郎はたった一発のぶちかましで兄弟子を吹き飛ばし、失神させてしまうのだった。その恐るべき怪力には、皆も唖然とするばかり。松太郎もますます調子づいてしまう。そこで遂に、雷神部屋の部屋頭、小結・猪ノ川(いのかわ)が立ち上がった。挑発されるがまま、猪ノ川に突進していく松太郎。しかし今度はガッシリと受け止められ、それどころか逆に投げ飛ばされてしまった。納得がいかず、松太郎は再び猪ノ川へと挑む。だが、何度やっても勝つことは出来なかった。猪ノ川は松太郎より強いのだ! やがてボロボロになって、遂には悔しさから泣き出してしまう松太郎。稽古が終わっても一人号泣を続けていると、そこへ雷神親方がやって来た。松太郎をなだめる雷神親方。しかし松太郎は、それでしおらしくなるどころか大激怒。親方へ向けて老いぼれと暴言を吐いた挙げ句つかみかかり、最後には稽古の疲労から気を失ってしまうのだった。もう、どうにも手に負えん。雷神親方は肩を落とし、松太郎の破門を検討する。雷神部屋は松太郎一人を育てる場所ではない。いくら松太郎が強かろうと、それで部屋全体が滅茶苦茶になってしまっては意味がないのだから…。 だが、そんな親方に猪ノ川が願い出た。松太郎を自分に任せて欲しい、必ずモノにしてみせる、と。猪ノ川ほどの男がそこまで言うのなら、と破門を取りやめる親方。一方その頃、布団に寝かされていた松太郎も意識を取り戻していた。目覚めた松太郎がまず最初に始めたのは、考えることだった。どうすれば猪ノ川を倒せるのか? そして立ち上がり、土俵へと向かう松太郎。兎にも角にも稽古が必要だと感じたのだ。今までと打って変わって熱心なその姿勢には、他の力士たちも感心。ところが、土俵の上で松太郎が始めたのは相撲の稽古ではなく、パンチとキックの練習であった…。

    • 田中の豹変

      田中の豹変

      憧れの女性・令子にイイトコロを見せるため、相撲取りになることを決意した松太郎。とは言え、相も変わらずやる気はイマイチ…。さて、今日も今日とて稽古が終わって自由時間。松太郎はもちろんのこと、同部屋の弟子らが思い思いの過ごし方をしていると、兄弟子から風呂へ入ると声がかかった。その途端、着替えや背中を流すための準備を、いそいそとし始める弟子たち。ただ相撲の稽古をするだけではなく、兄弟子の身の回りの世話をするのも、弟弟子の立派な仕事の一つなのだ。しかし、この習慣が松太郎はどうにも気にくわない。誰が他人の世話なんてするもんかと、風邪をひいて休んでいる力士・田中と共に部屋に残るのだった。 しかし部屋に残ったのはいいものの、やる事が何もない。暇を持て余した松太郎は、田中を誘って将棋を指す事に。ところがアッという間に負けてしまう。アタマにきた松太郎が将棋盤を蹴っ飛ばすと、なんと田中が泣き出してしまった。この田中、無口な上に、どうにも小心者なのだ。と、そうこうしているウチに、部屋の外から物音が聞こえてきた。兄弟子の世話を終えた者たちが戻って来たのである。すると田中が部屋を片付け、皆の布団を敷き始めた。休ませて貰っているのだからコレくらいは、というのだ。どうにもバツが悪い松太郎は、泣かせてしまった詫びとして、田中を手伝って布団を敷いてやるのだった。 そしてまた、ある夜、親方が寄合で出かけてしまった日の事…。鬼の居ぬ間に何とやら、ある者は外へ一杯やりに、ある者は自室で宴会を開いて、楽しい一時を満喫していた。もちろん松太郎らも部屋でお楽しみ…と思いきや、兄弟子たちに食料を独占されてしまった。怒って、兄弟子の元へ乗り込もうとする松太郎! 必死に止める若い弟子たち。仕方なく弟子らは、隠し持っていた秘蔵の食料を分け与える事で、松太郎の怒りを静めるのだった。しかし、それだけではどうにもやはり食い足りない。そこで何とか気を紛らわせようと怪談が始まったのだが…、松太郎がまたワルい事を思いついてしまった! 幽霊のフリをして、兄弟子を驚かせようというのだ。 他の弟子らを巻き込み、準備を進めていく松太郎。そして、いよいよ作戦が始まった。ブレーカーを落とさせ、田中と共に、白いシーツをかぶって兄弟子らの部屋へ乱入! もちろん兄弟子らはビックリ仰天だ。しかし、結局すぐにイタズラだと見破られてしまった。怒った兄弟子らと松太郎は一触即発のムード。だが、ケンカの口火を切ったのは松太郎ではなく、なんと小心者の田中であった。お化けメイクでその気になって、すっかり人が変わってしまったのである。変貌した田中と松太郎は、兄弟子を相手に大乱闘! 親方らが帰ってくる頃には、部屋も人も、すっかりボロボロになってしまうのだった…。

    • 初土俵

      初土俵

      憧れの女性・令子にイイトコロを見せるため、相撲取りになることを決意した松太郎。とは言え、その暴れん坊ぶりは相も変わらず。あちらこちらでトラブルを巻き起こす有様であった。だが、そんな松太郎にもとうとうこの日がやって来た。初土俵…、つまり、松太郎の力士としての公式デビュー戦である! その舞台は、言わずと知れた国技館だ。しかし、こんな晴れの場でも、松太郎は高イビキで昼寝…。何とも図太い男である。対し、同門の力士・田中も今日が初土俵なのだが、こちらは緊張でガチガチになっていた。決して弱い力士ではないので、普段通りにやれれば大丈夫な筈だが…。 さて、松太郎ら雷神部屋の力士たちが支度部屋で控えていると、どこからともなく懐かしい声が聞こえてきた。振り返ってみれば、声の主はなんと西尾のじいさま。故郷・長崎から一旗揚げるために上京し、今回、松太郎を応援するべく駆け付けてくれたのだ。そして西尾は、ひどく緊張している田中を見かねて助言を授ける。それはズバリ、イメージトレーニング! 勝利へのイメージを詳細に想像することによって、本来の実力を引き出そうというのだ。しかし、いかんせん田中は小心者。負けるイメージばかりが膨らんでしまって、どうにも上手くいかない…。 結局、緊張がほぐれないまま、とうとう田中の出番がやってきてしまった。土俵へ上がった田中へ、大声で声援を飛ばす松太郎。その様には観客も苦笑い。だが、力士としての礼節に欠ける振る舞いとして、監督指導者である若者頭(わかいものがしら)はカンカン。松太郎は仲間の力士たちに取り押さえられて、廊下へと戻されてしまうであった。そして、そうこうしているウチに田中が戻ってきた。しかし、勝敗を尋ねてみても返答はない。ただ無言で、支度部屋へと戻っていく。その背中は、ベッタリと砂にまみれていた。そう、田中は負けてしまったのだ…。 そして遂に、松太郎の出番もやってきた。なんと松太郎は、相撲経験もないのに、特例で幕下付出しからのデビューなのだ。普段の素行もあって、良い意味でも悪い意味でも、注目の的であった。田中からポツリと、勝ってくれと託される松太郎。言われるまでもない! いよいよ時間となって、待ったなし。土俵で見合って…はっけよい、のこった! 激しくぶつかり合う松太郎と相手力士。そして次の瞬間には、もう相手は土俵の外へ吹き飛んでいた。もちろん、松太郎の勝利である。その圧倒的な強さに、角界関係者らは呆然。観客席は、割れんばかりの大歓声に包まれるのであった。

    • 勝手なホームパーティ

      勝手なホームパーティ

      きちんとした力士として、遂に初土俵を迎えた松太郎。初戦の結果は、言うまでもなく快勝。圧倒的な強さで、見事に白星を勝ち取るのだった。その後も松太郎は、連勝街道を大爆走! しかし、その暴れん坊ぶりは相変わらずであった。今日も今日とて、睨み付けてきた力士を相手に場外乱闘を繰り広げてしまう始末…。理事長から大目玉を食らうも、反省の様子はまるでナシ。説教を最後まで聞くことなく、松太郎はトンズラしてしまうのだった。これで可哀相なのは雷神親方である。松太郎のせいで気苦労が絶えず、心労が重なった事から、とうとう倒れてしまったのだ。 逃げ出した松太郎の後には、同門の力士・田中が付いて来ていた。どんな問題を起こすか判らない松太郎から目を離すなと、親方から言いつけられたらしい。ところが松太郎はこれが気にくわない。こうなったらもう一騒ぎ起こしてやると、勝手に櫓へ登って太鼓を叩き出す松太郎。倒れて寝かされていた雷神親方は、その音を聞いてますますうなされてしまうのだった。その後も松太郎は、やりたい放題、し放題。空き地で遊んでいる子供たちの相手をして昼飯を手に入れたり、繁華街である錦糸町をブラブラ歩いたり…。田中を連れ回して好き勝手に遊び呆けるのであった。 やがて夕方になって、そろそろほとぼりも冷めたかと雷神部屋へと帰る松太郎と田中。ところが、部屋にいたのは女将さん一人だけであった。実はこれから、親方の慰労会があるのだという。女将さんは田中を慰労会の会場へ連れて行くため、待っていたのだ。もちろん、心労の原因である松太郎はお留守番だ。自分だけ除け者だなんて! スネて怒った松太郎は、部屋で勝手にホームパーティを開催してやろうと企む。さっそく、近所に住む松太郎の憧れの女性・令子を雷神部屋へご招待! 結局、監視のために残る事にした田中と共に、パーティの準備に取り掛かるのだった。 特上ステーキ、本マグロ、特大ケーキにその他諸々…。ここぞとばかりに、部屋のツケで高価な食べ物を注文しまくる松太郎。偶然訪ねて来た西尾の爺さまも加わって、パーティは大盛り上がり! 留守番も何のその、松太郎は皆と楽しい時間を過ごすのだった。そうこうするうち夜も更け、パーティは終了。家へと帰っていく令子を見送って、松太郎も大満足…と思いきや、田中と西尾へ向けた顔は鬼の形相であった。二人とも、令子に馴れ馴れしすぎるというのだ。そこから先は、もう大乱闘。やがて帰ってきた雷神部屋一行は、メチャクチャになった部屋を見てビックリ仰天! 慰労会で少しだけ元気になった親方も、再び卒倒してしまうのだった…。

    • 力士の息抜き

      力士の息抜き

      雷神部屋へと入門し、力士として快進撃を続ける松太郎。さて、今場所も中日が終了して、雷神部屋の関取たちは戦績上々。松太郎は言わずもがな。だが序ノ口の力士たちは、イマイチ勝ち星を挙げられないでいた。それを見て、小結・猪ノ川が、気落ちする弟弟子たちへと小遣いを振る舞ってくれた。これで美味い物でも食べて、息抜きをしてこいと言うのだ。それをすかさず受け取ったのは、ちゃっかりしている松太郎。キッチリと全員分のお金を代表して受け取り、いざ、町へと繰り出すのだった。しかし、松太郎に金を任せるなんて…、これほど危険な事はない!? そして案の定、不安的中、松太郎は一人で豪勢な食事を楽しもうとしていた。何とかして、それを阻止しようとする序ノ口力士たち。すったもんだの末、一同が辿り着いたのは食べ放題の居酒屋であった。これなら平等に、皆で腹いっぱい食べられるはずだ。しかしそう思ったのも束の間、さっそく料理を注文しようとすると、出てきたのは山盛りのアラレだった。なんと注文は、お通しとして、まずアラレを平らげてからというのだ。美味しい料理を頼むため、ひたすらアラレをむさぼる松太郎たち。ところが、そこへ続いてやって来る二品目のお通し…。実はコレ、大食漢の客に対する店側の作戦だったのだ。 結局、ロクな物も食べられないまま、食べ放題の制限時間を迎えてしまう松太郎たち。店を出てみれば、金はもう半分しか残っていない…。そこで、何とかして独り占めしたい松太郎は、釣り勝負を提案する。ちょうど目の前にある釣り堀で、一番の大物を釣った者が総取りしようというのだ。もちろん、その言葉は本心からではない。周りの意識が釣りへ向いている間に、金を持ってトンズラしようという魂胆だ。お得意の口車で皆を丸め込み、さっそく勝負開始! しかし、いざスタートしてみると、松太郎も釣りに夢中になってしまった。そして白熱の末、とうとう田中が大物を釣り上げた! そうして盛り上がった勢いのまま、なんと松太郎らは河原で宴会を始めてしまった。飲めや歌えや、どんちゃん騒ぎは翌朝まで続き、皆はもうグッタリ。息抜きどころか逆に疲れて帰ってきた一同に、親方はカンカンであった。今日の取り組みは、もう期待できそうにない…。肩を落とす雷神親方。ところが、である。いざ土俵へ上がってみれば、変なリキみがなくなって、連敗続きだった者たちが次から次へと白星を重ねていくではないか。あとは最後の一人、田中が勝てば全勝の快挙だ。皆が固唾を呑んで見守るなか…、しかし田中はスッテンコロリン、あっさりと負けてしまうのだった。

    • 田中の初勝利

      田中の初勝利

      雷神部屋へと入門し、力士として快進撃を続ける松太郎。しかし、そんな松太郎とは裏腹に、共に初土俵を踏んだ同門の力士・田中は、未だに勝ち星を挙げられないでいた。何とかして一勝をもぎ取りたい…! 仲間からも励ましを貰い、誰よりも早く起きて朝稽古に励む田中。そんな中、珍しく松太郎が練習相手を買って出た。両者、がっぷり四つに組み…、しかし松太郎は、そのまま田中を持ち上げてしまった!? その技は、まさしくブレーンバスター。まるで相撲の練習になりゃしない。しかも折り悪く、そこへ部屋頭でもある小結・猪ノ川が通りかかった。狼藉を見られ、松太郎は猪ノ川に怒鳴られてしまうのだった。 そんなこんなもありながら、松太郎と田中は、今日も今日とて国技館へと向かう。道中、憧れの君・令子サンと出会い、声援を貰ってヤル気アップ! しかし、田中は緊張の面持ち…。それもそのはず、元々が小心者であることに加え、もし今日の取り組みで負けてしまったら、今場所での負け越しが決まってしまうのだ。支度部屋へ入っても、緊張はほぐれるどころか増すばかり。気分転換に廊下へ出てみると、不意に、田中を呼び止める声があった。振り返ってみれば、声の主はなんと、故郷の秋田に居るはずの田中の父親であった。仕事で上京する機会を得て、応援に駆けつけてくれたのだ。 父との久しぶりの再会に、思わず弱音をこぼしてしまう田中。それを聞いて父親は、カバンから栗の入った紙袋を取り出した。土産として、家の裏山で取れたものを持ってきたのだ。栗を一粒受け取って、田中は故郷を思い出す。と、そこへ同門の力士たちが慌てた様子でやって来た。田中の出番が迫ってきたので探しに来たのである。大急ぎで土俵へと向かう田中。親方からも助言を貰い、勝利をイメージするよう努めるが…、脳裏に浮かぶは敗戦の思い出ばかり。結局、不安のまま土俵へ上がって、そこで田中は重大な事に気がついた。なんと手に故郷の栗を握ったままではないか。このままでは勝負以前に、反則負けになってしまう!? いったいどうすれば…。と、その時、松太郎の声援が田中の耳へと飛び込んだ。相手を飲み込んでやれ! その言葉を、栗と共に飲み込む田中。そしてそのまま、はっけよい、のこった! 田中の相撲は、松太郎のような押し相撲ではない。キッチリと相手の回しを取っていくスタイルだ。そうして見事に相手の回しに差し込んで、寄り切っていく。しかし相手も必死に残る! やがて両者同時に土俵の外へと倒れ込み…、果たして、軍配が上がったのは田中であった! かくして、見事に勝利を収めた田中。ようやく得られた白星を眺めつつ、これからも頑張っていくことを誓うのであった。

    • 大黄金(おおこがね)

      大黄金(おおこがね)

      雷神部屋の力士として快進撃を続ける松太郎。しかし、今日はいつにも増してヤル気のない様子…。というのも、自分の取り組みに懸賞金が出ないことが不満なのだ。幕下の相撲に付くわけがないのだが、松太郎は知ったこっちゃない。とにかく遊ぶカネが欲しくてたまらないのだ。と、そんな松太郎の前に、明日の対戦相手である力士・大黄金(おおこがね)が訪ねて来た。この大黄金、その四股名の通り金髪のマゲを結っており、一見すると外国人力士のようだが…、実はそうではない。パパが巨大外食チェーンの社長なので、その権力とカネを使って、染髪の許可を特別に受けているだけである。さて、その御曹司が、なにやら松太郎に話があるという。 大黄金に誘われるまま、超高級フランス料理店で食事をご馳走になる松太郎。なんでも、大黄金のパパは、大黄金が横綱になることを夢見ているらしい。それで大黄金は、これまで対戦相手を徹底的に調査・分析し、弱点を研究して戦ってきたのだという。そうして何とか幕下までやって来られたのだが…、明日の相手である松太郎には弱点が見当たらない。しかも、松太郎と戦った者は皆、大怪我を負っているではないか。これは大変に困る。そこで、今日の本題だ。大黄金は、明日わざと負けて貰えないかと、松太郎に頼みにやって来たのである。もし「お手伝い」をしてくれたら、傘下の外食チェーンを数件、プレゼントして差し上げますよ、と…。 自分の店があれば、お金もガッポリ! 憧れの女性・令子とのデートも思うがまま…。すっかり目がくらんでしまった松太郎は、一も二もなく「お手伝い」を約束してしまうのだった。そして翌日、いよいよ松太郎と大黄金の取り組みが始まった。両者見合って、はっけよい! だがその時、どこからともなく「坂口クン!」と松太郎を呼ぶ声が聞こえてきた。松太郎をそう呼ぶのは、令子しかいない。もし令子が見ているのなら、負けるわけにはいかない! 「お手伝い」のことなど頭からスッポリ抜けて、松太郎は軽々と大黄金を吹き飛ばしてしまうのであった。 取り組みが終わって、さっそく令子へ会いに行く松太郎。だが、どこにもいない…。と、そこへ怒りでカンカンになった大黄金が現れた。落とし前をつけて貰おうと迫る大黄金。しかし、それを大黄金のパパが止めた。こんな汚い手段を使って勝とうなんてとんでもない。今日限りで引退だと、パパは大黄金のマゲを落としてしまうのだった。かくして一件落着、しかし、この一連の騒動を陰から見守る人物があった。松太郎の同門力士・田中である。実は「坂口クン」と呼んだのは田中だったのだ。昨夜、食事から帰って来た松太郎の様子が妙だったので、一計を案じたのである。悪い予感を何とか防げて、田中はホッと胸を撫で下ろすのであった。

    • 猫萌え力士

      猫萌え力士

      雷神部屋で松太郎より強いただ一人の力士…、小結・猪ノ川(いのかわ)。つわもの揃いの幕内で、ここ最近の猪ノ川は連戦連勝! 今日も今日とて快勝し、負けた弟弟子たちに験直しでもしてこいと、獲得した懸賞金を振る舞ってやるのだった。さて、絶好調の猪ノ川。しかし、この快進撃には秘密があった。それは、猪ノ川の部屋の縁側へとたびたび遊びにやって来る猫であった。猪ノ川はこの通い猫を「白星(しろぼし)」と呼んでいるのだが、なんとこの白星に関わると、不思議と運気が向上するようなのだ。猪ノ川は大層に白星を可愛がり、白星の方も、随分と猪ノ川に懐いている様子であった。 さて翌日、松太郎は不機嫌であった。昨日、松太郎だけがお説教を受けて、猪ノ川の懸賞金で遊びに行けなかった為である。気晴らしに外へと出かけてみると、その目の前を白星が通りかかった。猪ノ川の愛猫だと知らず、腹いせに白星をイジめる松太郎。するとどうした事か、次から次へと松太郎の身に幸運が降りかかってくるではないか。味を占めた松太郎は、白星を見かけるたびにおどかして、追いやって遊び始める。そんな妨害があるものだから、白星は猪ノ川の元へと通えず…。白星と会えなくなった猪ノ川は、これまでの好調とは打って変わって、連敗を喫してしまうのだった。 白星とスキンシップが取れず、すっかり気落ちしてしまう猪ノ川。もしや事故にでも遭っているのではないかと、ビラを作って電柱へと貼り、白星の行方を捜し始める。その一方で、そんな事情も露知らず、ビラを目撃した松太郎は、謝礼目当てに白星を捕獲しようと動きだす。やがて猫が集まる公園を突き止め、そこで遂に白星を発見。追いかける松太郎、逃げる白星! あっちへドタバタ、こっちへドタバタ、やがて白星が逃げ込んだ先は、なんと雷神部屋であった。なんとか白星を捕まえようと、松太郎は部屋の中でも大暴れ。しかし結局、いつの間にか白星を見失ってしまうのだった。 そしてそのころ猪ノ川は、国技館の支度部屋で、今日の取り組みに備えていた。しかし白星の行方が気にかかって、居ても立ってもいられない。そこへ付き人らが、猪ノ川の身支度を持ってやって来た。と、その時である。雷神部屋から届いた荷箱の中から、猫の鳴き声が聞こえてくるではないか。何事かと荷を開けてみると、中にはなんと白星の姿があった。松太郎から逃げた白星は、猪ノ川へ届ける荷の中へと隠れていたのだ。白星との久しぶりの再会に感激する猪ノ川。気力も運気も復活し、その日の取り組みも無事に勝利! 見事、今場所での二桁勝利をモノにするのだった。

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    スタッフ

    • アニメーション制作

      東映アニメーション
    • キャラクターデザイン

      小泉昇
    • ギャルマト·ボグダン

      東映アニメーション
    • シリーズディレクター

      貝澤幸男
    • シリーズ構成

      大和屋暁
    • プロデューサー

      辻智博
    • 原作

      ちばてつや「のたり松太郎」
    • 美術設定

      行信三
    • 製作

      東映アニメーション
    • 辻智博

      テレビ朝日

    キャスト

    • 南令子

      水谷優子
    • 坂口松太郎

      松平健

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